2.関連業務・現行IT状況について
◆作業の概要、目的、タイミング
案件・要望についてのヒアリングの際、システムに直接関連した話だけでなく、関連業務についても詳しく知る必要がある。
- コンピュータなどの導入・活用は、ただ「使いたい」から行うのではなく、何らかの「業務に活かしたい」から行う。
ベースとなる業務のあり方や流れにもとづいて、どんなコンピュータをどのように導入・活用していくか?を検討しないと、業務に活かせるシステムにはならない。
そのため、関連業務を知らなければ、そのお客さまに対するコンピュータの適切な導入・活用方法は発想できない。
あわせて、現行のコンピュータ導入状況を具体的にヒアリングし、現在のIT化の状況を知っておく。
- この後企画案の検討をするにあたって、実現可能なことの範囲が変わってくる。
◆事前に必要なもの、情報
この作業の前段階として以下の作業を行い、また、作業に必要な情報として以下のものや情報等を用意しておく。
| この前の作業 | 事前情報、他 |
|---|---|
| ・アポイントメント ・事前調査 |
・相手の会社・業界の基本情報 ・案件の基本情報 ・一般的な/最新の技術情報 |
◆具体的な作業項目、手順
案件に直接/間接に関係する業務の実態を知り、「どうありたいか」という希望を知る。
- 今現在、その業務がどうやって動いているか(人、モノ、情報などの動きに着目)
「いつ」「誰が」「どこで」「何を」「どうしているのか」「すると、何がどうなるのか」 - その業務を進めていく過程で、何か問題が出ているか
- 理想の状態として、どうしたいのか
業務関連資料や、実際に使っている用紙などがあれば、入手する。
- 現行の業務を理解するには、話を聞くだけよりも、(可能であれば)直接使われているものを見たほうが早くて正確。
- この後のシステム企画・設計で、そのまま使う場合もある。
現行のコンピュータ導入状況を、具体的にヒアリングする。
- 社内のハード/ソフト/ネットワーク(機種・OS、種類、数、...)、主な用途・頻度、社員のITレベルなど
メモを取る。
- 必要・重要な情報、そうでない情報とを切り分ける。
- 「事実」と「誰かの意見・感想」を切り分ける。
- 数字や日付などは、漏らさず正確にメモする。
◆成果物、最終イメージ、作業例
この作業で以下の成果物を出す。または完成イメージの状態にする。それをこの後の作業につなげる。
| 成果物、完成イメージ、他 | この後の作業 |
|---|---|
| ・ヒアリングメモ ・(場合によっては)関連資料、データなどをもらう |
・議事録 ・現状の業務フロー作成 ・得た情報をもとにした、システム企画・提案 |
◆作業上のポイント、注意点
システムを「作る」立場ではなく、システムを「使う」相手の立場で考え、疑問を持ち、質問する。
「自分がその業務の管理者/担当者だったら」の視点で考え、「どうしてそうなっているのか」と疑問を持ち、質問する。
話についていくためにも、ある程度の事前知識(会社、業界、技術)は必要。
- その業界・業務に共通するやり方・用語もあれば、ある会社独自のやり方・用語もある。
共通的な部分は書籍や業界誌、ネットなどでも調べられるし、過去にその業務に関連した仕事をしたことのある人に聞いても分かる。
ただし独自の部分は、その会社に聞いてみないと分からない。 - 調べられるものは調べ、聞かないと分からないことは(時間をかけて調べてもしょうがないので)聞く。
- 業務知識や、あまり一般的でない技術知識は、知らなくてもそんなに不自然に思われない。
ただ、一般的なものや流行の技術などは、(社会人であり、技術者なのだから)ある程度話についていけないと恥ずかしい。
部外者にとって分からないことでも、相手にとって「当たり前のこと」は、いちいち言ってくれない。
「こんなこと聞いていいのかな」と考えていてもしょうがない(分からないものは分からない)ので、分からないことは素直に聞く。
(案件そのものの話だけでなく)業務・技術の関連情報は必要だが、あまり関係ないことまでは聞かない。
- 関係なさそうなことまで話題にすると、「なんでそんなことを聞くの?」と不思議がられたり、話が脱線したりする。
- 一見関係なさそうなことであっても、(ただ質問するだけでなく)「なぜ知りたいのか」という目的などを伝えると、相手も答えやすい。
- ある話題が「関係あるのか/ないのか」を判断するためにも、ある程度の業務・技術知識は必要。
相手が「A」と言えば、次は「B」に違いない、と思いこんだり決めつけたりすることがよくあるが、聞いてみたら違うこともよくある。
- 「事実」と「推測」とを区別し、丁寧に確認する。
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