2.導入スケジュールの検討
◆作業の概要、目的、タイミング
開発規模(機能数、画面数、難易度など)に応じて、開発~導入~運用開始までのだいたいのスケジュールを出す。
内部的には、体制も決める。
スケジュールを顧客と調整する。必要に応じて、システムの内容を調整する。
◆事前に必要なもの、情報
この作業の前段階として以下の作業を行い、また、作業に必要な情報として以下のものや情報等を用意しておく。
| この前の作業 | 事前情報、他 |
|---|---|
| ・企画案の検討 ・必要なハード/ソフトの検討 ・必要な運用・保守項目の検討 |
・企画案(概要~詳細) ・(先方の)業務計画 |
◆具体的な作業項目、手順
開発スケジュールの検討手順
開発側として欲しい構築期間を算出し、「いつ以降なら稼働可能か」を判断する。
- 開発範囲と開発工程全体に対して、「何を作るか」「どんな作業が発生するか」をできるだけ細かく洗い出す。
(各工程毎/各機能毎/各画面毎など) - それぞれの作業に必要な時間数/日数を想定する。
- それぞれの作業に対する時間数/日数を積み上げ、全体の必要日数(月数)を計算する。
- 構築を担当するメンバーの人数・スキルを判断する。
- 以上を考え合わせ、トータルで「○人体制で○日(○ヶ月)程度」という構築期間を算出し、開発スケジュールを決定する。
- 総工数30人月の開発プロジェクト:
3人体制で10ヶ月、5人体制で6ヶ月、最初の2ヶ月は4人体制で後半は5人体制で4ヶ月半、...
- 総工数30人月の開発プロジェクト:
- スケジュールをドキュメント化する。(Excelなど)
見積書と同様にスケジュールも、いきなり正式書類として出す必要はない。
まずは「大まかな流れ」として、メモ程度の資料を出して反応を見る。
調整後ほぼOKとなった段階でマスタスケジュールとする。
スケジュールの折り合いがつかない場合の調整手段
ユーザとして「○日までに本番運用させたい」という経営的・業務的事情がある。
それと、開発側から出したスケジュールが合わないことがある(というか、最初の段階ではまず合わない)。
ユーザの要望を聞きながら、随時調整していく必要がある。
- 必要な機能を絞り込み、今回開発分を縮小する。
段階的な開発を検討し、「1次分はここまで、2次分はここまで」などとする。 - ユーザの要求を聞き、過去の開発資産を流用するなどして開発効率を極力上げる。
(ただしこれは調整の有無にかかわらず、プロジェクトとして常にやらないといけないこと。) - 体制を増やす。
- とにかくがんばる。
◆成果物、最終イメージ、作業例
この作業で以下の成果物を出す。または完成イメージの状態にする。それをこの後の作業につなげる。
| 成果物、完成イメージ、他 | この後の作業 |
|---|---|
| ・システム企画に対応する導入スケジュール | ・提案 |
◆作業上のポイント、注意点
新システム導入のタイミングは、ユーザ側の業務上/経営戦略上の都合により、期日を動かせない場合もある。
- 企業の合併にともなうシステム統合、新商品の販売開始にあわせた新システムの稼働、...
- 短期間に多くの技術者をつぎ込んででも、それまでにやらないといけない。
納期(導入日)は契約書にも明記されるものであり、遵守しなければならない。
スケジュール表に挙げた作業項目は、それぞれ「何をどこまでする作業か」を具体的に説明できるようにしておく。
- それに対して人数と期間を設定しているので、見合わないものは受け入れられない。
プロジェクトの進行状況や、ユーザ側の業務上・経営上の事情によっては、プロジェクト途中での調整や見直しもあり得る。
◆その他
システムのある機能について「それを完成させるためには、どんな細かい作業が発生するか」という洗い出しは、
知識や経験がないと、なかなか難しい。
また、システム開発のある作業について「その作業には、何時間/何日くらいかかるか」という想定も、同様。
- 研修レベルではピンとこないことも多いが、「そういった洗い出し作業/工数算出が必要となる」ということを覚えておくこと。
見積は本来、営業、プロジェクトマネージャー、上級SEレベルの仕事。
新人がすぐにこういった作業にたずさわることは、ほとんどない。
ただし、仕事を取るため、プロジェクトを運営するためには、こういった作業が必要になることを意識しておく。
- (プロジェクト全体ではなくても)個人レベルの作業時間数の想定などは、すぐにでも必要になる感覚。
これは「自己管理」の一部なので、「自分が、どんな作業を、どの程度でできるか」を常に意識すること。
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